寝台特急「サンライズ瀬戸」に乗って四国の旅

梅雨はどこへやら。7月初旬にも関わらず、この暑さ。しかし、こんな時でも旅というのは、人を惹きつけるものです。

今回は、神奈川在住のU様の鉄道の旅にご一緒させていただきました。U様とは、4月に西九州新幹線乗車の旅でも同行させていただいております。

今回の旅は、寝台特急「サンライズ瀬戸」で四国に渡り、四国の鉄道に乗る、簡単そうな響きに聞こえますが、そこは、鉄道愛溢れるU様、そんな単純なことではありません。

そして、それは、寝台列車に乗る前から、始まるのです。

サンライズ瀬戸の東京駅発は、調べたところ21:50、しかし、指定されたお迎えの時間は16:30、東京駅までそんなにかかるはずはない!?

前回、U様の旅に同行させていただいたスタッフは、察しがつきました。

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そうです!東京駅に行くまでに首都圏の在来線乗り継ぎを楽しまれるのです。どのようなルートを通るかは、U様の頭の中にインプットされており、スタッフはただ従うだけでした。

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そして、サンライズ瀬戸出発の30分前、計算され尽くした正確さで、東京駅に到着。無事にサンライズ瀬戸に乗車することができました。

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今回の宿泊は、車椅子用のB寝台、二段ベッドになっており、一階がU様、二階がスタッフの寝床となりました。

2人とも暑さで疲れたのでしょう。電車の揺れや音も気になることなく、朝まで眠りにつくのでした。

次の日は、ブラインド越しに降り注ぐ朝日で目が覚めました。

岡山で出雲市へ向かうサンライズ出雲の車両と切り離しが終わると、サンライズ瀬戸は、瀬戸大橋を渡り、四国の高松へと向かってまいります。瀬戸大橋を渡り、最初の駅となる坂出で下車。スムーズに高松へ行かないのもU様らしいところです。

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高松へ移動後、近くのうどん屋さんへ。U様お勧めだけのことはあり、とても美味しかったです。

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そして、お腹もいっぱいになったところで、本日の鉄道の旅の開始です。

高松→徳島→阿南→阿波海南とJRを乗り継ぎ、阿波海南からはDMV(Dual Mode Vehicle、鉄道とバスが切り替わる車両)で、道の駅宍喰温泉→海の駅東洋町→阿波海南と乗り継いでいきました。途中、運転手さんより、DMVの説明があり、その話を興味深そうに聞いておられました。

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途中、海の駅でお食事。お刺身の一切れが大きく、大満足でした。

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そして、再び、JRを乗り継ぎ、高松へ。ホテルにチェックインした時には、本日の充実した旅のせいか、はたまた暑さのせいか、疲れていたことは言うまでもありません。

三日目、今回の旅もいよいよ本日で終了です。

朝食を終え、お昼の駅弁を購入し、準備万端で、本日の鉄道の旅の開始です。

本日は、JRを乗り継いで、高松→多度津→大歩危→阿波池田→徳島と乗り継ぎ、徳島空港から飛行機で羽田に戻るという行程です。

そして、本日のハイライトはなんといっても、観光列車「四国まんなか千年ものがたり」への乗車です。

通常でしたら、この観光列車に乗り、車窓や食事をメインに楽しむところですが、U様の一番の目的は、秘境駅と呼ばれ、車ではアクセスできない坪尻駅を訪れることでした。その駅にはU様も初めての訪問とのことで、ご満悦の様子でした。

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そして、列車は終点の大歩危駅に到着。駅近くの食堂で祖谷そばの昼食を召し上がり、再び電車で移動し、徳島に無事に到着。これで、今回の列車での行程が終了となりました。

さて、あとは徳島空港から、東京へ戻るだけ、と思っていたら、「羽田空港の上空、悪天候につき、出発便は待機」というアナウンスが。

結局、予定よりも3時間近い到着になってしまいました更に、駐機スポットが混雑して、更に2時間30分も機内で過ごすことに。

U様、大変お疲れになったことかと思います。それでも、多くの方のサポートで無事に帰ってこれたことに感謝したいです。

今回も、U様の鉄道愛に驚き、圧倒され、そんな旅となりました。ただ、U様は他の人よりも自分を優先して楽しむということは全くなく、常に周りにいる方に気を配っておられました。本当に鉄道を愛する人は、こうでないと、そんなことを感じる旅でした。